みんなの作品

おはなし




中学1年 アキさん

「昔話≠事実≠真実」


昔々、その昔。
森の置く深くに魔女と悪魔が住んでいました。
悪魔は人間を食べるので、大きな口と鋭い牙、獲物を引きさくための爪を持つ狼の姿でいました。
そして、その犠牲になった人が数多くいました。
何故なら、その森に入って帰ってきたものは誰もいなかったからです。
そこで、勇敢な青年が魔女たちを倒しに行きました。
悪魔は逃がしてしまったものの、魔女の息の根を止めることが出来ました。
そして青年は、悪魔が二度と森から出て悪さをできないようにもしてくれました。
こうして人々には平和が戻り、勇敢な青年は町の救世主として称えられました。 ・・・これは村の人間たちが伝えた人間側の「真実」。
じゃあ、悪魔と魔女の「真実」はどこでしょう?

かんそう
なかなか奥の深い話ですね。これを読んで戦争やマスコミを連想しました。それぞれの言い分の違い、一方的な情報、どれが本当の話なのか、それを誰が決めるのか、真実はひとつなのか、うーん、むずかしい!頭をやわらかくしていろいろな話を聞くことが大事なのかもしれませんね。 それにしても中学1年生でしっかりしてますね。少しびっくりしましたよ。
(2007.6.4)




中学3年 庚 鴇也(かのえ ときや)さん

「清介からの電話」


清介は普通の会社に勤める、普通・・・ではない会社員であった。
基本は真面目なのだが、時に仕事がしたくない日もあり、そんな時は適当に新人にまかせるのである。
今日も又、厄介な仕事がまわってきたようだ。

「阪元は休みか」
「ええ来てないですね」
「そうか」

阪元というのは最近入ってきた若い奴。
清介はおもむろに阪元に電話をかけた。

「やあ阪元」
「あっ、こんにちは!すいません今日突然休んじゃって・・・」
「悪いがたのまれてくれないか」

話によると阪元は風邪をひいているらしい。
そういえば少し鼻声だ。
しかし清介はそれを気にもせず話をすすめた。

「えっ・・・でも今日はちょっと・・・」
「そうか。今日中に仕上げてくれたら、とっておきをプレゼントしようと思ったが」
「?何ですか?とっておきって」
「気になるか。でも今日は無理なんだろう、せっかく左ハンドルを用意し・・・」

清介が言い終わるか終わらないかの所で阪元が口を開いた。

「行きます! 今から行きます!」

さて、阪元は熱がどんどん高くなる中、半日でその仕事を仕上げてしまった。

「あの!終わりましたけど、左ハンドルの事・・・」
「ああ、助かった。さあ、見においで」

2人はエレベーターに乗って地下一階に降りた。

「さあ、どうぞ」

阪元はあぜんとした。

「そこには右のハンドルが無い自転車―いわゆる、左にハンドルがある「左ハンドル」―しかおいてなかった。

かんそう
また、最後までひっぱられました。読ます技を使いますね。阪元くんは外車がもらえると思ってたんですね。ところで子どもの頃のあの清介くんはすっかりクールな大人になったんですね。(2004.9.28)




中学3年 庚 鴇也(かのえ ときや)さん

「清介の入学祝い」


清介も今は社会人だが、小学校入学祝いのエピソードでこんなものがある。

清介が小学校へ入るというので、彼と彼のお父さんとで風呂屋へ行った。これがこの家の祝い方だ。(もちろん他にもたくさん祝ったけど)

体を洗い終わり、清介のお父さんはサウナへ向った。

「清介は100数えるまで湯船につかってなさい」
と言い残して。

さて彼のお父さんはサウナのガラスかべの奥から彼を見張ってたのだが、軽く2分を過ぎても清介はあがってこなかった。少し心配になって見に行くと、清介はもう真っ赤にのぼせていた。

「何してるんだ」
ぴしゃりと叱ったが、清介は

「だってね、父さん。100数えようと頑張ったけども、細かいからなかなか判らないんだ」
と困ったような顔をしてみせた。

なんと彼は、湯船に浮かぶ泡の数を、100数えていたのだ。

かんそう
なるほど、そういうオチだったのか。最後までひっぱられました。でもお父さん、見張っててよかったね。そうじゃなかったら、危なかったかも。(2004.9.28)




中学2年 庚 鴇也(かのえ ときや)さん

がんさく
「贋作なんて名ばかりで」

1枚の絵が、俺の目に留まった。あっそうそう、此処は、どっかの誰かが開いた小さな絵画展で、ちょっと前を通りかかったもんだから、ついでに寄ったんだ。人は・・・全然いないけど。絵も・・・よく分からんけどあまり上手くない気がする。いや、俺よりは上手いだろうけど。それで、さっき言ってた1枚の絵。どうしても気になるから、1番奥にいる人に声をかけてみた。たぶん、椅子に座ってるから、描いた本人かな、とか思って。
「すいません・・・此処の絵、あなたが描いたんですよね?」
「あ、ハイ。下手でしょう?」
そう言ってその人は笑ってみせた。あ、いやだから俺よりは上手いって・・・!!
っと、本題本題・・・。
「あそこの、左から2番目の絵・・・あれって、贋作ですか・・・? 何か俺、見た事ある気がして・・・あー・・・でもちょっと違う・・・?」
「ああ、あれ・・・贋作ですよ・・・途中までね。下描きまでは似せて描いてたんですけど、途中で嫌になってきて、じゃあ全然違う塗り方にしてみようかなあ・・・なんて。おかげで雰囲気全然違うでしょう? ・・・馬鹿みたいな話ですよね・・・。」
へーえ・・・よく分からんけど何かすごいよなあ・・・
「バカじゃないですよ。そういうのも良いんじゃないですか? 俺、絵は全然分かんないけど、おもしろかった。次に絵画展開く時は呼んで下さい、是非・・・!!」
「下手で良ければ、いつでもお待ちしてますよ・・・?」
クス、と笑ってその人は名刺を差し出す。俺はそれを受け取り、その小さな絵画展を後にした。その時に、俺の名刺も机に置いておいたりして。
俺、あの人の絵、そんな上手くないなんて思ったけど・・・あれだ、素人には分かんないのかもなあ・・・次までに勉強でもしといた方が良いかもなあ・・・。

かんそう
むむ、なかなかむずかしいテーマじゃないですか?絵って、何かを忠実に描いたものであれば、うまいのかどうか、なんとなくわかるけど、抽象的になるとわかんなかったりするよね。しかし、この物語に出てくる絵がどんなのか、興味をそそられるなあ。(2003.7.23)


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